疲弊する中堅看護師

中堅看護師の勤務実態

ある中堅看護師の、都内有名私立病院勤務実態を追ってみると、実際には、夢を描き、あこがれの白衣の天使のイメージとは遠くかけ離れた、現実が浮き彫りになる。

 

大学を卒業して、1年間の准看護士を経て、国家試験に合格して正看護師となった。
初任給は約17万円。

 

3交代制で、日勤,準夜勤、深夜勤のシフトに組み込まれる。
夜勤の場合は、1回1万円の夜勤手当がつくため、平均月25万円となる。
この給与は、他の職業と比べてもそう悪くはない。

 

しかしここから実態は大きく違ってくる。
病院側は、7対1と銘打って募集するが、実際は、10対1がほとんど。

 

始業の1時間前からサービス出勤のケースが大半を占める。
それはパソコンで、担当患者の看護記録を把握する必要があるからだ。

 

休憩時間は、45分となっているが、実際は食事もとれないほど多忙な毎日だ。
日勤で仕事を終えても、ナースコールがひっきりなしにかかることもあり、帰宅は夜8時過ぎと言うのは日常茶飯事。

 

夜勤においても看護師2人でこなし、仮眠は1時間という日はザラ。
年次有給休暇もスムーズに取れないといった現状である。

 

中堅看護師の給与体制も不満の一つと言える。
国立病院と民間病院の差は、民間が7〜8万低いという。
また薬剤師との差も大きいのが現実だ。

 

こうしたことで看護師の不満は募り、定着率は、年々低くなっているというのが実情。
こうした情勢に歯止めをかけないと益々看護師の離職率は高くなるだろう。

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