外来看護師のお仕事

病院看護師の仕事「外来看護師」の一日

今医療現場は、大きな変化を起こしている。
医師不足がもたらした医療の崩壊である。

 

入院ベッドの削減や、病院閉鎖が相次ぎ、当然この現象は、看護師にも多大な影響をもたらしているのは周知の通り。

 

看護師は、つい数年前までは、就職氷河期と言われたが、2006年の「診療報酬改定」で看護師配分が見直され、状況は一変、いわゆる“7対1看護”が生まれた。

 

これは、患者7人に対して看護師1名を配置するという手厚い看護師配置のことだ。
医療機関、特に大手の病院は、こぞって看護師獲得に積極的になり、その結果、看護師の偏在化を生み出した。

 

この制度は、病院や看護師を翻弄し、現在までもあらゆる面で、尾を引く結果を招いた。看護師は、有名病院に走り、全国の病院は、病床が過剰なうえに、そこで働いている看護師は、そう増えないので、この時期を機に、慢性的な看護師不足を招くことになる。

 

また地方の中小病院では、より深刻な看護師不足を招く結果となったのは記憶に新しい。
病院は、医療業界の中心的存在、国民医療費の約6割を消費する存在、医療人材も6割近くを占める。

 

こうした医療制度改革の波の中で、大きく変わりつつある、病院に勤務する看護師、その役割もまた大きく変わってくるといえよう。

 

特に最近の医療技術の進歩は、看護師の仕事をより複雑にし、高度な技術を求められ傾向にあるのは確か。
そうした実情を踏まえて、現在の看護師の現場を追ってみた。

 

 

看護師の勤務先と言えば、だれもが憧れるのが病院看護師。
入院中の患者がいるので、看護師は24時間勤務体制で働いている。

 

これまで女性が圧倒的に多かったことで、「看護婦」と呼ばれていたが、今では男性も目指す人が増えたことから現在は、「看護師」と呼ぶようになった。

 

病院看護師の仕事は、待合室や診察室で、外から来た患者のために働くので「外来看護師」と呼ばれる。

 

ここは看護部門の中で一番忙しい部門。特に午前中が忙しく業務がピークを迎える部門。外来看護師Cさんの一日を追ってみよう。

 

出勤し、身支度を整え、外来診察室に行く。そこで毎朝朝礼が始まる。外来夜勤看護師からの申し送りが行われる。

 

診察受付が始まり医事課でカルテが出され、各診察室にカルテが届けられる。
そうしたカルテを準備し、本日のCさんの担当医師を待つ。担当医師の診察が始まりCさんは患者の介助を行う。

 

診察が終わると再度カルテの中身を確認、処方箋が入っているか、カルテが抜けてないか確認する。そして事務員にカルテを渡し、診察料の計算をしてもらう。

 

午前の外来が済み、Cさんは食事、休憩を取り、また外来の仕事に就く。
午後は、比較的暇になるので、資料の整理など、デスクワークをこなす。

 

そして夕方、定時に帰宅するのが一般的な外来看護師の仕事といえよう。
この一日のスケジュール分かるように、申し送り業務が看護師にとって大変重要な業務の一つだ。
これにより業務の引き継ぎや、患者の状態を把握できるのだ。

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